祇園礼祭図屏風 細見美術館

 

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 祇園祭とはよく聞く祭名である。京都の葵祭時代祭、そして祇園祭の三大祭のひとつであり厄災を払う祭りらしい。時期は7月1日から7月31日まで。ひと月のあいだ開催されつづけるというから驚きである。といっても打ち合わせや鉾の組み立てを含む一ヶ月なので三十一日間大騒ぎという風でもないのだろう、しかし日常とは違う高揚感が町内に満ちるのは想像できる。山や鉾の行列以外にも稚児やら提灯に茶道に能まで登場するのだから7月の京都は祇園祭一色に染め上げられるのだろう。

 祇園祭スケジュールについて2019年版

祇園祭の日程|おけいはんの祇園祭(2019年)|おすすめ!|沿線おでかけ情報(おけいはん.ねっと)|京阪電気鉄道株式会社

 山鉾の種類については

祇園祭山鉾連合会」

山鉾について(山鉾一覧) | 公益財団法人祇園祭山鉾連合会

が面白い。ただただ豪華である。

 

 京都の夏の風物詩を描いた祇園礼祭図屏風は淡白な色彩のせいか涼しげな雰囲気である。派手な金の彩色が画面の枠取り部分のみに使われており、距離や時間軸を埋める雲形が薄い色となっているのは今までの屏風絵・金碧画とは異なる点である。街の塀や瓦の色合いもあえて淡色を使用しているので発注者の意向か室内装飾として派手さが不必要であったのか何らかの意図が垣間見れる。

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