藤棚 018

「---------------ああ、わかったよ。例えばそうだな。草原に寝転んだ夢見る骸骨みたいな。何処かでそんな絵画を俺はみたことがあるよ。いいな。実に。お前と兄貴の関係の終着点ってやつ。俺が決めていいならそうする。何ならそれと踊ったっていい。悪魔のトリルを傍で俺が弾いてやる。パッとしないつまらない曲だけどな。そうして気が済むまで踊ってればいい。そして疲れ果てて眠っちまえ。目が覚めた時、お前のその茶色い目の中に俺を見つけろ。妙な夢を見てたなって言ってやるよ。眠った分お前は大人になってる。大人の女になってる。そして兄貴の思い出を語れ。長い間夢見た出来事のように。俺はそれを聞き終えた後、ハッピーチューインガムをお前の口にねじ込む。俺の味のするやつ。」